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Report > YOSHI ARAYAの「嘘の裏を読め」

LOUDPARK08(ラウドパーク08)2日目

LOUDPARK08(ラウドパーク08)2日目

昨夜、大宮に宿泊したのは正解だったと思う。最寄のさいたま新都心へ1駅でアクセスできるのは便利だ。そのせいもあって開演1時間半前に会場に着いてしまった。駅のコインロッカーも余裕で使え、会場クローク(500円)より200円得した。外の物販は待ちなしで買えるほどガラガラ。予想以上に1日目より客入りが悪そうだ。

BLACK STONE CHERRYを見逃した人は損したと思う。朝の11時からその熱いパフォーマンスはオープニング・アクトに最適だった。ERIC CLAPTONを想起させる親しみやすいメロディーを、若い頃のZAKK WYLDEのようなギタリストの激しいアクション、派手なドラミングでよりハードに魅せるバンドだった。紛れもないライヴ・バンドだ。

ALL ENDSIN FLAMESのギター・チームが曲作りに関わっていることが一聴して納得できる。ただ、IN FLAMESがヴォーカルも楽器の1つとして総合的な音圧で押してくるタイプであるのに対し、女性ツインヴォーカルが前面に出ているため印象は全く異なる。

BLACK TIDE。初期SKID ROWを思わせる威勢の良いメタルは好感を持った。が、まだまだ若いだけに演奏は粗い。若干15歳のヴォーカルが、人生経験を積んで味が出てくればと思う。これからのバンド。

DUFF McKAGAN'S LOADED。アリーナ前方は記録的なスカスカ。お客さんは昼食タイムか?先日解散を発表したHANOI ROCKS風のバッド・ボーイ・ロックがダフの声には似合う。カヴァー曲は予想されるものが多かったが、GUNS N' ROSESからの「Dust N' Bones」は驚いた。

この日のMACHINE HEADは忘れられない貴重なライヴとなった。1曲目の最初のリフからロブのギターの音が途切れ途切れにしか出ない。その後もギターの調子は悪く、ギターを替えるもそいつも調子が悪い。ローディーに切れまくるロブ。結局ライヴ後半はギターを弾かずにやる。マイクを地面に叩き付けるなど狂気と化したロブは「カンパイ!」の連続。このトラブルがステージ上を危険なオーラに包み、それがモッシュ・ピットに伝染して壮絶な一体感を生み出した。そういう意味での盛り上がりとしては、LOUDPARK08で一番だったと思う。

BULLET FOR MY VALENTINEは、そんなMACHINE HEADの後だっただけに幾分のパワー不足を感じた。が、正統的な音作りはIRON MAIDENの後継者の名に相応しく、まだ若いのに堂々たるステージングだった。MACHINE HEADが悪ガキならBFMVは優等生という好対照ぶりが余りにも際立っていたが、どちらも高品質。

BUCKCHERRYは残念な内容。ジョシュの音程が外れているため、名曲も気持ち悪くしか聴こえなかった。まさかこのライヴを続けてアメリカで奇跡的なカムバックを成し遂げたとは思えない。バックの演奏はタイトで素晴らしかったが、印象は非常に悪い。

そしてLOUDPARK08大トリのMOTLEY CRUE。一歩先行く大胆なイメージ戦略でその時代時代をリードしてきたバンドが今目指しているのは、ラスベガスのエンターテイメント的なビッグ・パーティーロック・バンドということなんだろう。全ての曲がアルバムよりテンポを遅くし、どっしりしたアレンジとなっている。ロックンロールにされてしまった「Looks That Kill」を聴きながら、古いファンである筆者は複雑だった。が、そんな葛藤をアンコールの「Home Sweet Home」の演奏中にバンドの背後に映されたビデオが少し癒してくれた。メンバー募集の新聞広告を見てミックが加入したエピソードから始まる、バンドの長い歴史をまとめたドキュメント映像が流れたのだ。そう、あのハイヒールを履いていた頃の彼らとは違うのだ。今のヴィンスにメタルのシャープなイメージはとても持てない。ただ、元々メタルな曲を無理にアリーナ・ロック・アレンジするのはどうかと思うのだ。

2日目がCRUE FESTとなった時点で客入りは見込めなかった。日本では単独でも満杯に出来ないだろう今のMOTLEY CRUEがトリでは、たとえBFMVやMACHINE HEADを加えてもしんどい。実際に、盛況だった1日目の7割程度じゃなかっただろうか?ヨーロッパに比べて温度差が激しい日本の市場でこんなフェスを続けるのは至難の業と思うが、来年もやって欲しい気持ちは変わらない。ただ、実際目にした、年々大人しくなっていくファンの様子が気がかりでならない。全てのセットリストはしばらく「伊藤正則のPOWER ROCK TODAY」のサイトで見ることが出来ます。

pix & report : YOSHI ARAYA

嘘の裏を読め